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昔の愛貧を見ていると、たいへん勉強になる有益な、そして、おもしろい番組だったことを思い出します。
特に、はじめの3年間がよかったです。番組が安定していて、安心して見られたという感じかな?
先ず、悲惨な貧乏状況が紹介されますが、そこで「ああ、他人事ではない」と感じさせられます。
ひょっとすると「他人の不幸は蜜の味」効果もあるのかもしれません。
しかし、最後はハッピーエンドだとわかっているので、安心して見ていられるのです。
作戦開始で、すごい達人が出てきます。その技の素晴らしさと人間性には、しばしば感動させられました。
達人自身の持っている弱ささえ垣間見られることがあって、人生の深さを感じることもありました。
そして、恥をさらけ出して頑張るご主人の姿。初めは笑って見ているのですが、やがて、考えが変わります。
「自分だったら、ここまでやれるだろうか」すると、笑いが親近感や尊敬に変わるのです。
一度ご主人や達人に会ってみたいと思い始めます。いえ、その前に苦労して手に入れた結果を味わいたいと。
確かに三日や一週間の修行ではたいしたことができません。でも、変わる人は心が大きく変わります。
ご主人に感情移入している視聴者も、そのご相伴にある程度あずかることができるのではないでしょうか。
初期の頃の「お店新装」は本当に素晴らしいものでした。あれも職人わざにはっとさせられる瞬間でした。
たった三日やそこらの付け焼き刃。ほとんどの店はつぶれていきます。でも、チャンスをつかむ人もいます。
途中から愛貧はリアリティを求め始めましたが、そうではなく、やはり最後は成功させないと。
そして、その後チェックまで責任を持てばいいと思います。とにかく、未熟でも番組最後にはオープンさせないと。
居酒屋5人衆とか、「みなみちゃん」とか、初めと違った効果を狙うようになった愛貧。
あれは、本当の番組ファンを離れさせたのではないでしょうか? 初めの3年間こそ、結果はどうあれ、愛貧の真髄でした。
そして、スポンサーがつかない、応募者が少ない、この現状で愛貧が進むべきは「スペシャル」しかないでしょう。
もう何年も放送がなく、消えていきそうですが、是非また作ってほしい番組です。
あと、けっこううまくいっていない結果を隠さず、公式に示してはどうでしょう? その後のその後を本で出してはいかに?
フラッシュの雑誌などではなく、テレ東がやらないと。そう思います。
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